iklimler:films
Nuri Bilge Ceylan監督のiklimlerを観た。
IsaとBaharは休暇で海辺の街を訪れているが、IsaはBaharに構わず遺跡の撮影に余念がない。Baharは彼の態度が気に入らず、友人宅に呼ばれてもムッツリしている。次の日、Isaは突然、Baharに別れを切り出す。「これからは友達でいられる」「君も楽になれる」「他の男は放っておかない」などと都合のいいことを言いながら。結局、Baharは彼の元を離れるが・・・。
大学で教鞭を執るIsaの身勝手な行動を淡々と描いた作品。彼の心情は台詞で表現されるのではなく、全ては彼の表情や行動で表わされるのであるが、彼のダメさに加減には心底、呆れた。IsaがBaharにかける言葉は一見、気遣いのようにみえるが、命令に近く、相手の意志や気持ちを殆ど汲み取っていない。結局は自分のやりたいようにしかやらないのだが、自分なりの論理で自分を納得させているのであろうか、自分の身勝手さを反省しているようには見えない。この男は人と対話する能力に著しい欠陥があるようにみえる。Baharと別れた後に、彼氏がいる別の女のアパートで待ち伏せをし、相手が嫌がるのも構わずレイプをする・・・。
IsaはBaharがロケで訪れているカザフスタンまで追いかけていく。突然押しかけられたBaharは困惑するが、彼の言葉によってほだされ、一夜を共にする。しかし、翌朝、全く変わらぬ態度と、昨日かけた言葉とは裏腹な事を言っている男をみて、腹の底から怒りが沸騰する。この表情が凄い!しかし、男は女の怒りに気づかない。
そして、時代物を撮影している上空に、飛行機の音が撮影を邪魔する。最後の最後まで邪魔するのかー!と女が哀しい涙を見せるが、僕は思わず、笑ってしまった。
なんだか心当たりがあるようなやけにリアルな人物造形だった。しかし、気をつけなければ。こんな男になってはいけない。女性もこんな男と親しくなるのは絶対にやめた方がいい。原題は「Climates」の意だが、どう訳せばいいのだろう。恐らく天気のように変わってしまう男の気分を表象しているのだろう。邦題は「Climates/うつろいの季節(とき)」
IsaとBaharは休暇で海辺の街を訪れているが、IsaはBaharに構わず遺跡の撮影に余念がない。Baharは彼の態度が気に入らず、友人宅に呼ばれてもムッツリしている。次の日、Isaは突然、Baharに別れを切り出す。「これからは友達でいられる」「君も楽になれる」「他の男は放っておかない」などと都合のいいことを言いながら。結局、Baharは彼の元を離れるが・・・。
大学で教鞭を執るIsaの身勝手な行動を淡々と描いた作品。彼の心情は台詞で表現されるのではなく、全ては彼の表情や行動で表わされるのであるが、彼のダメさに加減には心底、呆れた。IsaがBaharにかける言葉は一見、気遣いのようにみえるが、命令に近く、相手の意志や気持ちを殆ど汲み取っていない。結局は自分のやりたいようにしかやらないのだが、自分なりの論理で自分を納得させているのであろうか、自分の身勝手さを反省しているようには見えない。この男は人と対話する能力に著しい欠陥があるようにみえる。Baharと別れた後に、彼氏がいる別の女のアパートで待ち伏せをし、相手が嫌がるのも構わずレイプをする・・・。
IsaはBaharがロケで訪れているカザフスタンまで追いかけていく。突然押しかけられたBaharは困惑するが、彼の言葉によってほだされ、一夜を共にする。しかし、翌朝、全く変わらぬ態度と、昨日かけた言葉とは裏腹な事を言っている男をみて、腹の底から怒りが沸騰する。この表情が凄い!しかし、男は女の怒りに気づかない。
そして、時代物を撮影している上空に、飛行機の音が撮影を邪魔する。最後の最後まで邪魔するのかー!と女が哀しい涙を見せるが、僕は思わず、笑ってしまった。
なんだか心当たりがあるようなやけにリアルな人物造形だった。しかし、気をつけなければ。こんな男になってはいけない。女性もこんな男と親しくなるのは絶対にやめた方がいい。原題は「Climates」の意だが、どう訳せばいいのだろう。恐らく天気のように変わってしまう男の気分を表象しているのだろう。邦題は「Climates/うつろいの季節(とき)」