« Home | Jabisen episode 13:journal » | Dear Doctor:journal » | un esprit de tolérance:journal » | Encore? » | Pappardelle:journal » | Tout a raté! :journal » | Snow Leopard début, mais.... » | L'argent est la clef qui ouvre toutes les portes? » | bouteille thermos » | Premier League, ouvert! :journal » 

11 septembre 2009 

Lunettes sans branches:journal

 テンプルのない眼鏡を買った。眼鏡のテンプルとは「腕」や「ツル」とも言うが、要は耳に引っかけるための側面の棒状のものである。このテンプル自体がなく、ノーズ・パットだけで眼鏡全体を支える構造になっている。あるのはレンズ、ブリッジ、ノーズ・パッドのみ。レンズを囲むリムもない。
 この眼鏡はノーズ・パッドにミソがあり、粘着力で肌に張り付くようになっている。ヌーブラから着想を得たものだという。だが、これでは十分ではないため、装着時にブリッジを若干反らせて鼻梁を軽くつまむことで安定性を確保している。
 これを購入する時、店の方から随分と念を押された。「室内用ですよ。」「外れるかもしれないから自転車やバイクや車もダメですよ。」「話題作りだと割り切って下さい。」「パッドを毎日洗うのは面倒ですよ。」「これをメインで使うことはお奨めできません。」あまり期待しないで下さい、とまで言われた。店としては、絶対の自信を持っておすすめする商品ではない。これを機に別の眼鏡を買ってもらうためのものだとも言っていた。別の眼鏡は買わなかったが、ボクは全てを受け入れた。沖縄でボクが二人目だとの由。
 昨日、終日この眼鏡を着けてみたが、想像以上に安定している。用を足すのに俯いた時、眼鏡が落下する映像が脳裏によぎった。しかし、何の問題もなかった(トイレに落ちたものを抵抗なくかけるには、きっと大いなる何かを乗り越えなければならないだろう)。落下しないよう小さくデザインされたレンズは軽いし、懸念された形相の変化もない。
 実は、最初に試着した時、鼻梁をつまみすぎて、内側の目頭が中央に引っ張られた。目と目の間を抓んで、鏡を見てみるとよい。眼鏡は顔の雰囲気を変えるが、そんな次元ではなかったのである。
 しかし、これも適切に装着すれば問題ない。むしろ、素顔により近くなる。だからだろうか、誰もこの眼鏡に凝らされた遊びに気付かない。ツルなし眼鏡の何よりのメリットは、寝転んで本やテレビを観るときにテンプルが邪魔にならないこと。問題はパッドの劣化。エタノールを含んだウェットティッシュで拭き取れば粘着力が回復するという。800円で交換も可能との由。