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28 avril 2006 

L'Humanité :film

Bruno DUMONT監督のL'Humanité を観た。
フランス北部の田舎町で少女強姦殺人事件がおきる。妻と赤ちゃんを事故で亡くした過去のある警官のファラオンはその捜査に当たるのだが・・・。
 難解な映画だ。観たのは2度目だが、意味の分からないカットがいくつもある。上記のストーリーだけみると警察モノのようだが、想像するようなアクションもなければ、鋭い捜査官が出てくる訳でもなく、もちろんヒーローもいない。映画の捜査は遅々として進まず、ファラオンをとりまく人間模様もドラマ性に乏しいようにうつる。最後に容疑者が判明するが、なぜ警察が容疑者にたどり着いたのかも、犯行の動機も不明なままだ。ファラオンのドミノに対する感情も、傍目には曖昧なままである。音楽もなく、印象に残るような気の利いた台詞などもなく、美男も美女も出てこない・・・映画のマーケットや映像に関する全ての文法を拒否したような作品で、1つのカット、1つのシーン、また作品全体をどのように考えたらいいのか、考えがまとまらない。ひょっとするとこの不可解さは、ファラオンにとっての猟奇殺人の不可解さと同一のものなのかもしれない。この作品はファラオンの感じた不可解さを、安易な答えを用意したり、落としどころを観客に提示してやったりすることなく、ファラオンのリアリティに沿って追っていった作品ではないだろうか?感じやすすぎるファラオンが言葉にならないもやもやした感情を大声を出すことによって爆発するシーンが印象的。