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04 mars 2006 

Så som i himmelen:films

 Kay Pollak監督のSå som i himmelen を観た。
  世界的な名声を得た指揮者Danielは情熱的な指揮とハードなスケジュールから心身ともに疲れ果てて引退を余儀なくされてしまう。そして、子供の頃 に過ごした田舎町に一人静かに暮らすことに。そこで彼は地元の聖歌隊を指導するように頼まれる。閉鎖的な田舎町の人々はそれぞれに問題を抱えていたが、 Danielの指導のもとで歌ううちに、合唱団のメンバーに次第に変化が表れてくる。それはメンバーが心を開き、自立していくプロセスであったのだが、 それが教会組織や保守的な村人をしてDanielへの批判になっていく。
 一流オケさえ厳しく叱責する元指揮者と音楽を真剣にするなどとは無縁な 村人とのズレに笑いを誘われる。映画のチラシには「純粋に歌を愛する村人」とあったが、純粋なのはあくまでダニエルの方だ。映画のなかでのDanielは 村人に音楽を教えているだけである。彼らの個人的な問題に直接関わるわけではなく、むしろそれらの問題を前に狼狽するばかりなのだが、メンバーの声質を生 かしたハーモニーを追求し、自分の「声」を見つけさせる手伝いをすることが間接的に村人の心を開かせていく。自分の「声」を見つける。それは自分の願望に 素直になり、それを表現すること。言葉で直接諭すのではなく、音楽が彼らが何かを気づかせるきっかけになっている。
 小さい頃自分が合唱をやっ ていたからではないと思うが、一般に合唱がらみの映画にはグッときてしまう。この『歓びを歌にのせて』はMovie Walkerで観てよかった作品の2位になっていたので劇場に足を運んだ。サビが二つある歌のような構成で、ラストシーンを二回観 たような感じ。予定調和的なお決まりのラストではなく、最後に村人に歌わせなかったのには異論もあろう。しかし、僕はあのラストでよかったのではないかと思う。

  パリにいた頃、素人に合唱のレッスンをする風景をひたすら写しているというド キュメンタリー映画を観た。その映画はラストでいざ本番!と思いきや、本番が始まるやクレジットが流れて映画は終了。レッスンの成果を観客はついぞみるこ とができなかった。その映画の題名は忘れてしまったが、その映画を思い出すと現実は映画ほど劇的でも感動的でもないのかも知れない、と思う。映画自体は
観て損はない作品。