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30 mars 2008 

Brødre:films

Susanne Bier監督のBrødreを観た。
国連軍のエリート少佐のMichaelは、仲間の通信兵を救い出すべくアフガニスタンに向かう。しかし、アフガニスタン上空で撃ち落とされ、奇跡的に助かるも捕虜となってしまう。祖国ではMichaelは殉職したと報されるが・・・。
 邦題の『ある愛の風景』をみると夫婦愛の話のようだが、原題(「兄弟」の意)ではMichalの妻を挟んだ兄と弟の関係を描いたものでもある。優等生の兄と劣等生で銀行強盗で服役した弟。父親は兄への愛情と弟への憎悪を隠そうとしない。しかし、道徳的で冷静で模範的な兄の死亡が伝えられ、帰還するも、戦地での激烈な経験によって精神のバランスを完全に失してしまう。喜びの感情を失い、笑うことが全くできなくなってしまう。
 アフガニスタンの紛争がデンマークの一家を崩壊させてしまうことの不条理。このグローバル化する社会では当然の帰結なのかもしれないが、海外の兵士が戦地に行かせてしまう世界状況に疑問を感じざるを得ない。兵士にとっても家族にとっても死ぬも地獄、生きるも地獄の状況に襲われる。
 しかし、この映画には一筋の救いがある。ラストが美しい。やわらかな夕陽が差す刑務所の中庭で、Michaelが妻に告白を始める。凍り付いた心を溶かすようで秀逸。Lars von Trier、Lone Scherfig、そしてSusanne Bier。デンマークはいい監督を輩出するね。邦題は『ある愛の風景』