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24 décembre 2006 

Les Poupées Russes:films

Cédric Klapisch監督のLes Poupées Russesを観た。
同監督のスパニッシュ・アパートメントの続編。親のコネで就職するためにBarcelonaに留学したクサヴィエのパリに戻ってから5年後を描いた作品。彼はその後、子供の頃の夢・小説家になるために物書きの仕事をしているが、ゴーストライターをしたり、テレビのソープドラマの脚本を書いたりとその場しのぎの仕事を受けるだけ。女性との関係もその場限りで、仕事も恋も中途半端で・・・。
 ハリウッド仕立ての青春ものは文法にキッチリ当てはめることが多く、その年齢の観客は一定程度は満足するが、20代後半、30代の物語はそうはいかない。仕事も、恋も様々で、若かりし頃の幻想から自由になっているからお約束のストーリーでは満足できない。しかし、このフランスの作品は多様な意味で大人になりきれていない30代も十分に楽しめ、共感できる作品になっている。また今回も大笑いするネタも豊富で、コメディ映画のように楽しめた。
 年齢を重ねたからといって人間は成長するとは限らない。案外に考え方や振る舞いは以前とさほど変わらなかったりする。クサヴィエも同様、人並みに悩み、人並みにいい加減。30歳なのだが世間的に落ち着いているわけではなく、祖父からはいつ嫁を連れてくるのかそのことばかり尋ねられる。そんな姿が妙にリアルでどうしても自分の姿とダブってしまう。しかし、何となくクサヴィエに親近感を感じるのは、彼も若かりし頃に留学をして、感覚的に自分と同じような経験をしているということもあるだろう。
 題名の由来はラストの台詞に集約されている。マトリューシュカ。これが最後だと思っても次がある。人形は次第に小さくなっていく、夢が現実によって次第にしぼんでいくように。
 この映画は魂を揺さぶるような感動もないし、人生について深い内省に導く作品でもないのだが、この作品が大好きだ。今の自分の等身大のような作品である。邦題は『ロシアン・ドールズ』